Monday, February 17, 2014

少年だったとき 海の悪童たちに砂浜へ埋められた日があった

あの日 首すじまで銀の砂粒をかぶって みうごきできない僕が 泣きながら知ったのは何だったろう 夕焼けの火影となって立ちうごく裸の少年たちにくみふせられたぼく そして 残照にまだ熱い砂に灼かれて 肌はきんきんといたむのだった

ああ日輪 みんなの素顔が消えていった砂山のむこうから やがて青ざめた怒濤がおしよせ ぼくのいましめの砂が波にほどけるころ ひとりぼっちのぼくの真上には 病んだ 紫陽花のような日輪が狂っていた